日本ダムアワード2017イベント賞受賞 八ッ場ダム“やんばツアーズ”授与式

水源地ネット編集局
奥秋 芳一

平成30年3月18日、工事中の八ッ場ダムの上流面を望む現場内において、「日本ダムアワード2017」イベント賞を受賞した八ッ場ダム“やんばツアーズ”の記念盾授与式が行われました。

 イベント賞は、当該年にダムで開催されたイベントのうち、ダム事業者が関与したものの中からもっとも印象に残ったイベントが行われたダムに授与されるもので、ダム事業者主催イベントの活性化に資するものとされています。

 2017年のイベント賞には、下久保ダム(群馬県/水資源機構)、比奈知ダム(三重県/水資源機構)、
八ッ場ダム(群馬県/国土交通省)、天竜川3ダム (松川ダム・美和ダム・小渋ダム)(長野県/国土交通省・長野県)の全4ダムがノミネートされましたが、この中から八ッ場ダムが選ばれました。


 授与式は、ダム愛好家のよっしーさんの司会で進められ、イベント賞プレゼンターのdamjinさんが、八ッ場ダム工事事務所の朝田事務所長に記念の盾を手渡しました。また、漫画家でダムマニアの井上よしひささんから、自らの希望だという、ダムを見ながら入れる露天風呂を描いた色紙も合わせて送られました。

▲よっしーさんの司会

▲damjinさんから朝田事務所長へ授与


 朝田事務所長からは、受賞のお礼とともに完成が近づく八ッ場ダムの将来に向けて“やんばツアーズ”をさらに良いものとするためダムマニアの皆様からのアイデアも頂きたい旨のご挨拶がありました。

▲記念盾▲井上よしひささんの直筆色紙
 

 現場視察では、ダムマニアの皆様が大好きな響きの「特別」に右岸側からコンクリート打設面におりて、基礎岩盤とコンクリートの岩着面を直接手で触れることができ、皆さん大感激されていました。

その後、堤外仮排水路トンネルを見学しました。通常は人が立ち入ることはないトンネルですが、本体のカーテングラウトのために足場が設けられていたため見学することが出来たものです。吊足場を下ってトンネルに降りて行きましたが、皆さん大いに満足されていました。

▲場外仮排水路トンネル

 現場視察の後、「道の駅 八ッ場ふるさと館」の会議室において、ダムマニアの皆様と「道の駅」の篠原社長も加わり、八ッ場ダム工事事務所職員とダム観光についての意見交換会が行われました。
 宿泊施設、八ッ場ダムの名物、車や人の動線を考えたコース設定、トロッコ列車やレンタサイクル、乗り物のICカード、放流と連動したライトアップやプロジェクトマッピング、堤体内エレベーターの規模と運行時間、情報発信の集約化など、ダムマニアの皆様ならではの様々なアイデアや希望が出され、事務所も大いに参考になったようです。

▲「道の駅 八ッ場ふるさと館」にて
ダム観光についての意見交換会

 おわりに、授与式から現場視察、意見交換会に1日同行させて頂き、現在の八ッ場ダムを体感させて頂きました。八ッ場ダムは平成31年度の完成を控え、地元へのバトンタッチが急務だと聞いています。ダム完成後も、たくさんの方々が足を運んでいただけるダム観光のモデルとなるよう八ッ場ダム工事事務所とともに地元の皆様の益々のご活躍をお祈りいたします。

▲祝イベント賞受賞