設楽ダム転流式を開催しました

国土交通省 中部地方整備局
設楽ダム工事事務所

土屋浩設楽町長による冒頭挨拶

令和5年2月25日 (土)、設楽町の奥三河総合センターにおいて、「設楽ダム転流式」を開催しました。式典には、地元の代表として設楽町長、設楽町議会議員、設楽ダム対策協議会役員、設楽町区長の皆様、また、国会議員、愛知県副知事、愛知県議会議員、東三河地域の市町村長、下流受益市の議会議長の皆様など約90名の方々にご出席いただきました。

式典冒頭、土屋浩設楽町長より、「町は半世紀にわたりダム問題に翻弄され、気の遠くなるような時間を費やしてきた。また、町議会の皆さんや多くの関係者、町執行部、そして国、県の関係の皆さんがそれぞれの立場で地域のことを想いながら奔走してこられた。平成21年、町は苦渋の決断の末にダムを受け入れて建設同意協定書に調印し、たくさんの方々が住み慣れた地域を離れ、そして今、長い年月の間に残念ながら他界された方もいる。そういった方々の想いに応えるため、これからも責任をもって取り組む」、「設楽ダム建設事業そのものも、設楽町のまちづくりも道半ば。設楽町の明るい未来のため、次の世代が自ら誇れる地域を創り遺していくために頑張ってまいりたい」、「豊川流域圏や東三河の発展のため、水源地域も下流域も手を携え、一体となって進んでいくことが最も大切」との挨拶がありました。

来賓の皆様方のご祝辞では、水源地域の皆様方への感謝とともに、「最高のダムができて栄えたまちを皆さんと一緒につくっていきたい」、「下流域の住民が水源地に足を運び続ける、感謝の気持ちを持ち続けることが大事」、「奥三河地域の振興なくして東三河地域全体の発展はない」などのお言葉をいただきました。

転流開始のスイッチを押下

(左から金田直孝設楽ダム対策協議会会長、峰野修愛知県議会議員、足立敏之参議院議員、根本幸典衆議院議員、伊藤渉衆議院議員、林全宏愛知県副知事、土屋浩設楽町長、稲田雅裕中部地方整備局長)

ラバーダックにメッセージを書く出席者

そして、転流開始の合図の後、転流工呑口部のゲートが開放され、地元の愛知県立田口高等学校林業科3年生に制作いただいた祝い船と、ご臨席の皆様のメッセージが託されたラバーダックを転流トンネルへと流すセレモニー等を行い、東三河が水でつながる新たな一歩を祝いました。

転流開始を祝しくす玉を開披

(左から、林正道国土交通省治水課長、夏目工(一社)奥三河ビジョンフォーラム理事長、村上孝治東栄町長、田中義章豊川市副市長、鈴木寿明蒲郡市長、浅井由崇豊橋市長、下江洋行新城市長、鈴木正直田原市副市長、伊藤実豊根村長、山口伸彦設楽町議会議長)

■転流工の概要

 ダム本体工事を行うために、川の流れを仮排水トンネル(転流トンネル)に切り替えることを転流と言います。そのための構造物が転流工です。転流工は、吞口部、トンネル部、吐口部で構成されています。
 仮排水トンネルは平成30年7月に工事に着手し、平成31年2月に完成しました。また、吞口部と吐口部の接続工事は令和3年11月に着手し、転流式にあわせて令和5年2月に概成しました。