こんにちは!ダムライターの猪野光太郎(いのっち)です。今回は、新緑の秋田県・湯沢市のダム&ジオパーク巡りをするドライブコースを紹介します。湯沢市は秋田県南部に位置する豪雪地帯。かつて火山活動が盛んで、今でも泥湯温泉や川原毛地獄などの観光地のほか地熱発電も盛んな地域です。
最速の経路は東京から秋田新幹線と奥羽本線を乗り継いで4時間ほどです。ただ、山形新幹線経由が5時間弱と少し時間はかかりますが快適で安価なのでオススメです。
湯沢駅(A)【地図】からドライブスタートです。早速ですがお腹がすいたので、食べます(笑)
湯沢駅から市街地を抜け皆瀬川沿いを車で20分ほど、稲庭うどん発祥の地・稲庭町にある佐藤養助総本店(B)です。秋田名物として有名な稲庭うどん、聞いたことがある方も多いと思いますが実はここ湯沢の稲庭町が発祥の地です。佐藤養助は創業160年の老舗。総本店ではレストランでの食事のほかに、体験工房でうどん作り体験(2021年5月現在はコロナウイルス感染対策のためお休み中)、工場見学をすることができます。
工場では稲庭うどんの製造作業中でした。独自製法が独特のコシと喉越しを実現しているそうです。
見学を終えたら、館内のレストランで食事です。
今回頼んだのは、二味天せいろ(1,800円)。2玉の冷たいうどんを醤油つゆ、胡麻味噌つゆの両方で味わえるうえに揚げたての天ぷらもついてきます。喉越しのいいうどんとサクサクの天ぷらの相性がとてもよかったです。天ぷら、めちゃくちゃおいしいです。
食事を終えたら、このまま皆瀬川を上流方向に進んでいき、写真の分岐(C)を左に進めば皆瀬ダム(D)【地図】です。
左岸側に車が止められるスペースがいくつかあります。
立派なロックフィルダムです。天端も歩けるのでいろいろな角度から見学してみます。この日は融雪期でしたので放流していました。
皆瀬ダムをあとにしたら、小安峡大噴湯(E)です!
無料の駐車場(F)に車を止めたら、5分ほど谷底に向かって階段を下りていきます。かなりの高低差ですので、下りるときには覚悟が必要です。
谷底は、いたるところから湯気が出ています。また、湧き出ている水は温泉で、めちゃくちゃ熱いので気を付けて触ってみましょう。寒いときに行くと、湯気のおかげでこの辺り一帯が暖かくなっています。この景色は頑張って降りたご褒美ですね。
ただし、大変なのはこれから。帰りは頑張って階段を上がりましょう。上流に歩いていくと上の道路に戻れます。
小安峡からもと来た道を引き返して途中で左折します。途中、時間のある方はぜひ少し寄り道をして泥湯温泉(G)にも立ち寄ってみてください。いくつかの秘湯があり、宿泊がオススメです!(日帰り温泉もあります)
今回の旅では、泥湯温泉には寄らずこのまま川原毛大湯滝駐車場(H)に向かいます。途中、山道を下っていき三途川渓谷手前の分岐(I)を左折し、細い道を登っていきます(舗装されているので運転に慣れている方なら全く問題ありません)。
駐車場に車を止めたら、上に行けば川原毛地獄(J)、下に行けば川原毛大湯滝(K)です。まずは上、地獄に行きましょう。
実は、初夏の湯沢をドライブしているといたるところにタラの芽やコシアブラ、コゴミなどの山菜がありますが、川原毛地獄の中心部では生命の気配を全く感じません。この景色は一度行ってみる価値アリです!一番上まで行けば往復30分といったところです。
今度は下、大湯滝に行ってみます。後で紹介しますが、夏はタオルと水着を忘れずに!
こちらも徒歩で往復30分ほど。一部山道ですが、スニーカーで十分です。
この滝、実は温泉になっていて、夏は水着で滝つぼに入浴することができます。更衣室も設置されていますから安心です。観光客が多いのでくれぐれも裸で入らないようにしましょう。この日は雪解け水が多く冷たかったためとても入れる状態ではありませんでした。
最後は、山を下りて道の駅おがち「小町の郷」(L)【地図】でお土産を買って帰りましょう。
初夏は山菜、梅雨の時期には三関さくらんぼ、冬には三関せり等の季節のものが並びます。この日はコゴミ、タラの芽などの山菜が並んでいました。
私のオススメは、いぶりがっこコーナーのいぶりがっこのクリームチーズマヨ。トーストにぬるとそれだけでおいしいんです。
それ以外にも、湯沢名物・秋田名物が並んでいますのでお気に入りのお土産を探してみてください。お土産を買ったら、湯沢駅に戻って今回の旅はおしまいです。
今回もとてもいいコースになりましたが、1日では少し時間に余裕がないかもしれません。途中の小安峡温泉や泥湯温泉の温泉宿に宿泊するのもいいし、小安峡温泉にはとことん山キャンプ場(M)もあります。また、湯沢駅近くのホテルに泊まって地元の飲み屋や定食屋に行ってみるのも最高です。特に、定食は盛りがよくておいしいお店があるので探してみてください。
2019年6月に紹介した水源地を旅する【岩手県・新緑の湯田温泉郷は美味しい楽しい東北のオアシス】で紹介した湯田ダムや、建設中の成瀬ダム(下写真)(N) の見学を組み合わせてもいいと思います。
みなさまの旅が素敵なものになることを願っています。
写真・動画・文:ダムライター 猪野光太郎(いのっち)