おしだむ2~推しダムリレーミーティング2~が開催されました!(令和4年9月3日)

2022.10掲載
一般財団法人 水源地環境センター
研究第一部 最上 友香子

 今年も全国のダムファンが集まり、熱いダム愛を語り合うイベントが、令和4年9月3日に新潟県東蒲原郡阿賀町(ひがしかんばらぐんあがまち)発信で開催されました。

 阿賀町でのオフライン参加者10名、北は北海道札幌市、南は高知県高知市の全国各地からのオンライン参加者19名の計29名で、各自のイチオシダムの魅力やダムにまつわる話題で盛り上がりました。

 昨年に引き続き、筆者も参加して参りましたので開催状況を報告します。

オフライン会場(阿賀町)とオンライン会場の様子

ベネズエラのグリダム

グリダム水力発電所建設の経験を語られる様子

阿賀町ダムシンポジウムの振り返り

▲トップバッターは海外のダム建設の経験談

 南米ベネズエラでグリダムの水力発電所建設に携わられた福島県三島市在住の技術者の方より、そのご経験を紹介いただきました。

 グリダムは水力発電が全エネルギーの70%を占めるベネズエラにおいて、世界でも最大級の水力発電所を有しており、広大なダム湖『グリ湖』に水を蓄えています(ダム湖名から某お菓子を連想した参加者も…)。
 迫力のある放流の様子や、ダム湖でのバス釣り等の異国情緒漂う余暇の様子などの写真とともに、貴重な経験談をお話しいただきました。スケールの大きな話に、参加者からは驚きの声が上がっていました。

▲これまでの阿賀町ダムイベントの振り返りなど

 筆者からは、これまでの阿賀町ダムイベントの振り返りと、最近見かけた洋服からボードゲーム等の多岐にわたるダムグッズや、福岡県ダム印帳をはじめ、最近参加したダムイベントの話題提供をしました。

『小牧ダム』のプレゼン

『石井ダム/立ヶ畑ダム ~上から行くか下から行くか~』のプレゼン

小牧(こまき)ダムの楽しみ方

 ダムマイスターSUJUNさんより、富山県にある小牧ダムの見所を紹介いただきました。

 当時の最新技術が用いられた小牧ダムは、昭和5年完成時には『東洋一』と呼ばれ、その価値が認められ、国登録有形文化財・土木学会選奨土木遺産・近代化産業遺産となっているとのことです。
 小牧ダムの見所として今回のプレゼンでは、エレベーター式魚道や木材流送用設備の跡といったダムの設備のほか、ダム下流にある小牧ダム全景が楽しめる湯谷温泉も紹介されました。
 ダム湖上流には船でしか行けない温泉宿もあるとのことで、歴史あるダムと温泉好きには堪らないダムでした。

▲石井ダム・立ヶ畑(たちがはた)ダムの歩き方

 兵庫県在住のダムファンの方より、兵庫県にある石井ダムと立ヶ畑ダムの歩き方を紹介いただきました。

 立ヶ畑ダムは明治時代に建設された歴史のあるダムで、ダム堤体以外の取水堰堤等の関連施設も当時のものが数多く残っており見所の多いダムであることが紹介されました。
 併せて紹介された石井ダムは平成20年に完成したダムで、洪水調節に加えて、ダム堤体に多目的ホールを設けるなどレクリエーションを目的として持つ全国的にも珍しいダムです。
 プレゼンタイトルの「上から行くか下から行くか」は、道中に急勾配の階段があることにちなんだものでした。
 徒歩圏内に鉄道駅、ダム周辺には散策路が整備されており、過ごしやすい気温になるこれからの季節に出かけてみたくなる内容でした。

 ダムマイスター目黒公司さんより、ダムマイスター制度と映画に登場するダムの考察を紹介いただきました。

▼ダムマイスターの紹介と映画に登場するダムの考察

地元の高校生による鹿瀬ダム推し▲

 地元新潟県の現役高校生より、阿賀町にある鹿瀬ダムの魅力を語ってもらいました。

最後に参加者全員で集合写真!
また、阿賀町でお会いしましょう!


 今回のイベントの発信地となった阿賀町は、新潟県の東部に位置し、多くの山々と豊富な森林資源、そして大河・阿賀野川と清流・常浪川の流れに恵まれた、水と緑の美しい町です。

 阿賀町では、4つのダム(小荒ダム、鹿瀬ダム、豊実ダム、揚川ダム)があることから、「ダム」を通じた阿賀町の魅力発信に取り組まれています。

主催:阿賀まちづくり株式会社
( facebookページ )

阿賀町のダム 左:鹿瀬(かのせ)ダム/右:豊実(とよみ)ダム(阿賀野川水系阿賀野川)