国土交通省 関東地方整備局
八ッ場ダム工事事務所
八ッ場ダム本体建設工事において、クレストゲート(非常用洪水吐)の扉体の設置が完了しました。高さ約15mもある扉体は、工場で分割して製作され、現地で組立、設置が行われました。
ダムのゲートは設置場所により様々な呼び方があります。堤頂部に設置されるゲートは「クレストゲート」、堤体の深い位置に設置される洪水調節用のゲートは「コンジットゲート」と呼ばれています。「クレスト」は「堤頂」、「コンジット」は「放流管」という意味です。八ッ場ダムでは、クレストゲートが4門、コンジットゲートが3門(常用洪水吐2門、水位維持放流設備1門)設置されます。また、構造により「ラジアルゲート」や「ローラゲート」などの種類があります。八ッ場ダムではクレストゲートとコンジットゲートのどちらもラジアルゲートを採用しています。ラジアルゲートとは、円弧状の扉体により止水するゲートで、回転しながら開閉を行います。ちなみに、ローラゲートは開閉用ゲートの板にローラが付いた構造で、上下に開閉するゲートです。
現在、クレストゲートの試運転を行っています。クレストゲートが開いているのはとても貴重な光景です。運が良ければ見られるかも!?ぜひ見に来て下さい!
今後は、ゲートの設置工事等が完了した後に、試験湛水を開始します。
八ッ場ダム上流面(2019.8撮影)
クレストゲート試運転
扉体設置作業
ローラゲート(藤原ダム)
お盆の時期に合わせ、8月13日(月)~16日(金)に長野原町の関係5地区にお住まいの方々及び地区外へご移転された方々とそのご家族、ご親族の方々を対象として、湛水地内をバスで巡る見学会を行いました。
旧国道145号線などを通りながら、旧長野原町立第一小学校の跡地や八ッ場ダム本体上流面を見学していただきました。
参加者の方々は様々な思いで、中には涙を流しながら、ダム完成後は見ることができなくなるふるさとの景色を目に焼き付けていました。
調査開始から68年目に入り、たくさんの地元の方々のご理解・ご協力をいただきながら、八ッ場ダム建設事業は今年度末に完成予定です。生活再建を含めて最後までしっかりと取り組んでまいります。
バスで旧国道145号線を走行
昔の面影が残る栄橋付近
旧第一小跡地を見学
ダム上流面を間近で見学
今年も長野原町で上下流交流事業が行われました!東京都、埼玉県、千葉県、茨城県からご参加の方々は、各々の交流事業と合わせて八ッ場ダムの建設現場を見学し、八ッ場ダムの歴史と役割、水資源開発について理解を深め、水の大切さを学んでいただきました。
東京都と茨城県の子ども達は現場見学のほかに八ッ場ダムの模型造りを体験、埼玉県の子ども達はサッカー教室を行いました。また、昨年台風の影響で中止となってしまった千葉県の上下流交流は、今年は開催することができ、子ども達が魚のつかみ捕りを行いました。今年も様々なイベントを通し、下流都県と長野原町の子ども達が交流を深めることができました。
ダム建設現場見学
ダム模型造り(東京都・茨城県)
サッカー教室(埼玉県)
魚のつかみ捕り
八ッ場ダム工事事務所では、建設中のダム工事現場を見学することができる日本一のインフラ観光ツアー「やんばツアーズ」を2017年4月より開催しておりましたが、地元の道の駅「八ッ場ふるさと館」による有料のダムツアーが開催されていること、加えてこの10月より長野原観光協会主催の有料ツアーが開始されることに伴い、2019年9月末をもって終了させていただきます。
ツアー開始前の2016年度は約2,800人だった見学者は、ツアー開始2年目の2018年度には約20倍に迫る約55,000人となり、多くの方々にご参加いただきました。ありがとうございました。
当事務所では、今後も地元の地域活性化に向けた取り組みをしっかりと支援してまいります。これからも引き続き、魅力いっぱいの八ッ場地域にお越し下さい!
やんばツアーズ終了のお知らせ:http://www.ktr.mlit.go.jp/yanba/yanbatourssyuryo1908.htm
八ッ場ダム工事事務所:http://www.ktr.mlit.go.jp/yanba/