一般財団法人 水源地環境センター
研究第一部 真柄 圭
去る2022年5月4日、大型連休真っただ中に鳴子ダムのすだれ放流&ライトアップが実施されました。
大型連休中の休みを利用し、取材のため現地に向かうと、そこには壮大な景色が広がっていました。
本題に入る前にこの記事を読んでいる方に鳴子ダムを知ってもらい、少しばかりの愛着を持って記事を見てもらおうと思います。
以下、簡単な説明になります。
・鳴子ダムの基本データ
国土交通省 東北地方整備局が管理する鳴子ダム(なるこダム) は宮城県大崎市、一級河川・北上川水系の江合川に建設された、高さ94.5mのアーチ式コンクリートダムです。場所は宮城県の古川駅から車で1時間程度の場所に位置しており、仙台からも高速道路を使うと1時間くらいでいくことができます。(場所はここらへん↓)
この鳴子ダム、特筆すべきは、春にはすだれ放流、秋には真っ赤に染まる全山紅葉、そして冬には雪景色など、四季折々の美しさを楽しめる、全国屈指の観光資源としての魅力を持ったダムであることです。
また、日本で初めて、日本人技術者だけで作られたアーチ式コンクリートダムなのです。
鳴子ダムのすだれ放流は2022年の5月2日~5日にかけて、8時から21時まで開催されており、昼間は通常のすだれ放流、夜はすだれ放流+ライトアップが実施されました。
今回は私の行程に沿って、まずは日中のすだれ放流の様子から紹介していきます。
↑ 鳴子ダムの駐車場。50台ぐらいの駐車スペースが確保されていました。ここに車を停めていざダムへ。
↑ 駐車場から鳴子ダム堤体へ向かう道中。左手奥にダムがあり、近づくにつれてだんだん水の音が大きくなります。
↑ もう少し歩いて顔を上げると見えてきました。鳴子ダムの堤体。
↑ さらに近づく。
↑ 堤体付近まで近づくと、そこには壮大なすだれ放流の景色が広がっていました。
↑ 鳴子ダム管理所へ向かう道路からの写真。ダム堤体付近よりも全体が撮影できるので、ここから見るのもよいかと思います。
↑ ダムの天端から見た景色。高さ約95mの堤体から見下ろす景色にカメラを持つ手が震えました。(高所恐怖症)
左側からはバルブによる放流。
↑ 左岸側の奥にある白い建物はダムの管理所です。ここでは鳴子ダムカードが配布されています。
さて、時間変わって夜のライトアップの紹介です。
この鳴子ダムのライトアップは、今年度から初めて実施されたものであり、夜の19時から21時の時間帯に公開されました。
昼間のすだれ放流を見学した後、鳴子温泉を散策し、意気揚々とライトアップに向かった私を待ち受けていたのは延々と続くブレーキランプでした。
下の写真は約4km先の交差点の様子。ここから車が止まりました。この時20時8分、時間だけが過ぎていく中頭によぎるのはタイムリミットの7文字。過ぎゆく時間の中選んだ答えは、「ダムまで歩く(時々走る)」でした。
↑ ダムから約4km地点の道路標識。そして延々と続くブレーキランプの天の川。
↑ ダムから2km地点。いまだに続く渋滞。ここから傾斜がきつくなり、鉛のように重くなる足。疲労で目の前が霞み、心が折れかけました。
↑ ようやくたどり着いたダム堤体。人ごみをかき分けて、いざライトアップとご対面。
昼間とは打って変わって、幻想的な雰囲気が広がっていました。
▼すだれ放流ライトアップ(点灯注意)
そしてこのライトアップで特筆すべきは飽きさせない色のパターンです。
通常の7色にパターンAを加えて、緑を基調とした初夏の彩を感じさせるパターンB、温かみのあるオレンジで心和ませるパターンC、青をベースにソリッドでシャープな爽やかさを感じるパターンD、紫で落ち着きのある印象を与えるパターンEなど、私が確認できただけでもこれだけの色のパターンがあり、ただ見るだけでも十分に楽しめました。
【パターンA】
【パターンB】
【パターンC】
【パターンD】
【パターンE-1】
【パターンE-2】
【ライトアップ終了】
1年に一度しか見られない鳴子ダムのすだれ放流はとても壮大かつ、幻想的でした。
ぜひ、この記事をご覧になった皆様にも足を運んでいただき、私と同じ感動を共有していただきたいです。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。また次の記事でお会いいたしましょう。