2023.6掲載
一般財団法人 水源地環境センター
研究第三部 石原・末吉、研究第一部 浅井
2023年5月3日 (水) ・4 (木) の2日間「ダムSAKEフェスタ~ここから始まるダム酒脳会議」が名古屋市の「Hisaya-odori Park(久屋大通公園)」にて開催されました。
全国各地で、年間を通して温度変化の少ないダムを活用した日本酒やワインの貯蔵・熟成が行われていますが、このイベントは愛知・岐阜の13の酒蔵が、地元の4つのダム(矢作ダム・丸山ダム・阿木川ダム・小里川ダム)とタッグを組んで名古屋のど真ん中で開催し、ダム貯蔵酒の認知度アップとダムへの集客増を目指して開催されたものです。
今年は各酒蔵が持ち寄ったダムで寝かせる直前の日本酒を、来年からは熟成後の日本酒を試してもらうという長期的な戦略を持ったイベントです。
当日は、チケットとスターターセットを交換後、各々気になる酒蔵さんのテントを回ることができ、会場はスターターセットについてくるイベント限定お猪口になみなみに注がれたお酒を味わう参加者の笑顔であふれていました。
出品された20種類以上のお酒を全部楽しむわけには行きませんでしたが、それぞれに特徴があって、このお酒が来年にはどのように味わいを増すのかとても楽しみです。
イベントポスター
イベント限定お猪口
試飲ブース
参加者で賑わう広場
各ダム紹介ブース
当イベント実行委員長の岩村醸造株式会社 代表取締役の渡會さんにお話をうかがったところ、中部地方でのこのようなイベントははじめてで、国税局からの働きかけがきっかけで実現したそうです。
今回、貯蔵予定の日本酒を試飲していただき、1年後、熟成されたものを味わっていただくことで新たな発見やロマンを感じてほしいとおっしゃっていました。
なお、今後の構想として、7月にダムへ貯蔵するイベントの開催を検討しているとのことでした。
ダム貯蔵酒への思いを語る渡會さん
ダム酒と書かれたTシャツは即完売したそうです
名古屋国税局 酒類業調整官の岡本さんは、各ダム所長や蔵元とダム貯蔵酒の認知度のアップについての意見交換が、本イベントの実施に繋がったと語っておられました。
国税局の仕事は税金関係のものだけでなく、酒業界の支援もとても重要な仕事となっているなど、普通では知り得ないことがお聞きできて大変参考になりました。
インタビューに答える岡本酒類業調整官
チケット購入者は千人を越えているとのことで、お酒の飲めない同伴者や見学者も含めると2千人程の来場者がイベントへ来たものと想定され、盛況なイベントとなりました。蔵元の方たちは手ごたえを感じ、既に来年の開催に向けてスタートしているとのことです。
7月開催予定の貯蔵イベントや1年後の蔵出しイベントも楽しみです。
みなさんもぜひダム貯蔵酒をお楽しみください。