令和8年度「水源地域未来会議」の開催について

一般財団法人 水源地環境センター
企画部 渡邉 和典

「水源地域未来会議」は、上下流交流や地域活性化交流等を通じた持続的かつ自立的な水源地域の未来形成に向けて、取組の課題や先進的な取組事例等を共有し意見交換を行うことで、各地域の水源地域振興の取組の更なる深化を目指すことを目的として、令和5年度から年2回開催されています。

令和8年度第1回目の水源地域未来会議は、国土交通省 水管理・国土保全局 河川環境課 流水管理室、水資源部 水資源政策課共催で6月10日・11日の2日間にわたり東京で開催されました。会議はWEBでも配信され、両日合わせてダム所在地42市町村の首長を始め、全国から会場約300名、WEB視聴約280名のダム・地域活性化関係者の参加があり、活気に満ちた会議となりました。

会議の中では、ダムを中心としてかわまちづくりや水源地域ビジョン、あるいはスポーツイベントなどと有機的に連携し、地域空間全体を活用したにぎわいの創出事例、史跡や地産グルメ、体験型コンテンツの活用を通じた来訪者人口の増進の試みの事例など、様々な発表がありました。

また、初日の午後には川崎フロンターレを「ホームタウン活性化に大きく貢献するクラブ」として再生させた立役者として著名な天野春果氏を講師に迎え、「地域戦略と集客という視点からの地域活性化への提言」というテーマで講演が開催されました。氏は、重要なのは外注に頼らない「地元との協働」であり、地域全体の価値向上につながることであると述べ、持続性のある集客とは、単発のイベントではなく、活動を継続・連続・拡充していくことで、「いつ行っても面白い」というブランドを形成することだと指摘しました。

次に、視点をダムに移し、清掃活動や教育・寄付型商品など社会性を組み込むことで、地域からの支持を広げることも大切で、こうした取組を通じて、ダムを単なる施設ではなく、人が集まるエンターテインメント拠点へと進化させることが重要だと述べ、水源地域活性化の方向性に大きな示唆を与えてくださいました。

その他、2日目の最後には、発表事例の内3件の担当者を囲んだネットワーキングセッションが開催されました。実務の現場に立つ者同士という立場で真剣な質疑応答が交わされ、地域が抱える課題解決の実例やノウハウについての関心の高さを窺わせる展開となりました。

【内記 和彦 西和賀町長】

【塚原 隆昭 飯南市長】

【林 茂男 南魚沼市長】

【(株)ツーウィルスポーツ 天野 春果 代表取締役社長 講演】

【赤間 茂樹(一社)やまがたアルカディア観光局 専務理事】

【ネットワーキングセッションでの質疑】

【最後に】
「水源地域未来会議」も開催4回を迎え、水源地域活性化事例発表は、個別の活性化事例を単純に紹介するというものから、複数の活性化活動や地域資産を連携させて、いかに地域全体を盛り上げるかという視点からのものに移りかわってきたように思います。また、「ネットワーキングセッション」では、現場の担当者同士が各自の課題や悩みを直接ぶつけ合う場面も見られ、この会議を通じて得られた気付きをそれぞれの地域活性化に活かしていきたいという参加者の熱意を強く感じた次第です。