「第11回 田瀬湖一斉清掃&ゴミ川柳大会」を開催

国土交通省 東北地方整備局 北上川ダム統合管理事務所 田瀬ダム管理支所

令和6年4月21日 田瀬湖一斉清掃&ゴミ川柳大会が行われました。

このイベントは、田瀬ダム水源地域ビジョンの取り組みの一つとして、平成25年から毎年行われており、田瀬ダムビジョンの会員を中心に、ダムがある猿ヶ石川上下流の遠野・花巻市民も加わって行っているもので、今回、11回目の開催となりました。

この活動は、田瀬ダムの貯水池である「田瀬湖」の河岸に漂着したゴミを拾い集めるもので、清掃活動を通じて猿ヶ石川上下流の市民が交流を図りながら、自然環境への理解を深めてもらおうと行っているものです。

田瀬湖一斉清掃では、一般的に行われている「ゴミ拾いをして湖畔をきれいする」だけではなく「ゴミ川柳を詠む」のが特徴となっており、入賞作品になるともらえる豪華?賞品を目指して、ゴミ拾いにもいっそう気合いが入ります。

今年は、快晴で風も無く、絶好のゴミ拾い日よりとなりました。

最初に、田瀬湖畔にあるB&G海洋センターにて開会式が行われました。会長の挨拶では、マイクロプラスチックの危険性の話しなどあり、漂着した河岸のゴミが環境問題に繋がってしまうことを痛感したところでした。

開会式の後、集まった約100名の参加者は、大型バスに乗り清掃場所へと移動し、田瀬湖下流側と上流側の2箇所に分かれて約1時間のゴミ拾いを行いました。

今回は、上流側のゴミ拾いの様子を中心に紹介します。

清掃場所に到着すると、遠くに点在する白いゴミの多さにびっくりです。事前に「今年はゴミが多くて大変だよ」とは聞かされていたものの、改めて、その多さに気合いを入れ直してゴミ拾いスタートです。

ゴミ拾いを始めると、白いゴミの正体は発砲スチロールだと分かり、いくらも移動しないうちにゴミ袋は直ぐ一杯になっていきます。
よく見ると、フタ付きの栄養ドリンクのビンやペットボトル等も山のように漂着しています。

燃えるゴミ、燃えないゴミはそれぞれ分けて回収し、ゴミの重さと袋に溜まっていく早さに驚きながら、次々に新しいゴミ袋に入れていきます。
集めたゴミは重すぎ・多過ぎで人力で運搬するのも大変なので、軽トラックで何度も小運搬し、収集場所に集めていきます。

徐々に気温が上がってくると、参加者の皆さんは、上着を脱ぎ、汗をかきながら、黙々と時間ギリギリまでゴミを集める姿を見て、少しでもきれいな田瀬湖にしたいという地域の方々の思いが伝わってきました。


ゴミ拾いと並行して、ゴミの分別も行いました。昨年は、ゴミ拾いが終わってから分別作業を始めたため、筆者も含め分別担当スタッフが数十分居残りで作業し「ゴミ川柳」の応募時間に間に合わず、楽しみにしていた渾身の一句を応募できない事態となってしまいました。

昨年の反省も踏まえ、今年は段取りよくゴミ集め直後から分別作業を始めました。


ビンのフタは手作業で全て取り外し、飲み残しの液体を捨て、ビンとフタを別々のコンテナに入れ、の繰り返し。その他にも、ペットボトルの飲み残しも捨て、スプレー缶には穴をあけて・・・。この作業を1人200本位か!これを数人で黙々と、さらには、缶にぎっちりと詰め込まれたゴミもほじくり返してなど、何処のどいつだ!と叫びたくなるのを我慢しながらの作業となりました。


1時間ちょっとのゴミ拾いが終わり、皆が頑張って集めたゴミの成果を前に、「はい、ガッツポーズで!」の声と共に、何台ものカメラでパシャ、パシャ「肩が痛い!早くして!」の悲鳴が上がる中での撮影会となりました。


ゴミ拾いのあとは、会場の海洋センターに戻って、待ちに待った「ゴミ川柳」の時間です。
入賞賞品を目前にして、ゴミ拾いしながら考えた渾身の一句をしたためます。

川柳の選考時間には、会場である海洋センターの職員からロープワークの講習会が行われました。講習では、今ではすっかり忘れてしまった「もやい結び」の指導も。

いよいよ、入選作の発表です。
自分の名前がいつ呼ばれるか、ドキドキ、ハラハラしながら皆で待っています。


入選者と入選作品が一人ずつ発表され、表彰されていきます。
考えさせられる句や、ほっこりとさせてくれる句など、名句ぞろいでした。
また、今年10月で竣工70周年を迎える田瀬ダムを詠んだ一句も入賞となりました。
「古希のダム 喜寿にはゴミが ないがいい」

ちなみに、筆者はハラハラする事もなく入選作の発表を聞き、拍手していました。
そうです、今年もゴミ分別の居残りで・・・。

これにて、今年の「第11回 田瀬湖一斉清掃&ゴミ川柳大会」が無事閉会となりました。

今回、回収したゴミは、可燃ゴミ420kg、不燃・粗大ゴミ740kg、合計1,160kgで、昨年の2倍近いゴミが回収できまたした。
いつかは、「もう、田瀬湖一斉清掃は必要無いよ!」と言える日が来ることを期待しています。

最後に、参加して頂いた地域の皆さん、協賛を頂いた水源地環境センターをはじめとする多くの団体の皆様のお陰で、ゴールデンウィークには、地元の方は勿論のこと観光客の皆さんにも「きれいな田瀬湖の水辺」を見ていただけたものと思います。
また、今年は田瀬ダム竣工70周年に合わせ、秋には70年ぶりとなる「クレストゲート放流(点検)」など、様々な記念行事を予定しています。ぜひ、きれいになった田瀬湖にお越しください!!  あらためて、関係者の皆様に感謝を申し上げまして、報告とさせて頂きます。

■北上川ダム統合管理事務所HP:http://www.thr.mlit.go.jp/kitakato/index.html